福井県内すべての小学校で独自の授業をはじめる–漢字の成り立ちを知って楽しく理解

福井県教育委員会が独自に漢字教材を開発し、2008年4月から県内に約200校ある小学校で使用を始めました。この教材は、福井県出身の漢字研究者、故白川静氏が確立した「白川文字学」の思想を取り入れた漢字学習ワークシートなど3点です。

漢字の成立過程や本来の意味を、古代の甲骨文字にまで求めた白川文字学の視点を国語の授業に取り入れることで、児童が漢字を機械的に暗記するのではなく、成り立ちを理解した上で学び、覚えやすくするのが狙いだそうです。

ワークシートは、小学校学習指導要領の規定では1年で習う「雨」と、2年で習うことになる「雲」が一緒に学べるよう併記してあるなど、部首が同じ漢字や意味の似た漢字を一度に書き取り練習できるよう工夫もされているとのことです。

教材(3種類)
▽白川文字学に基づいた漢字の成り立ちや意味が書かれた解説本
▽小学校6年間で学習する漢字1,006字と常用漢字16字の計1,022字を収録した漢字一覧表(4枚1組)
▽書き込み式の漢字学習ワークシート(各学年)
※漢字辞典「常用字解」(白川静著)と古代文字が書かれた「漢字カルタ」も各学校にセットで配布

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