子供中心主義の大きな過ち「その子育ては科学的に間違っています」
著者 國米欣明(医学博士) 三一書房 07/10/30 第一版

“劣化”する日本の子どもを救う道はただ一つです

警告と対処法! の書 読んでみませんか? 
(以下帯文より)

自己中心的な子、キレる子、ひきこもる子にしない重要なヒントが脳科学にあります 。いまこそ科学的に正しい子育てに立ち返ることが必要です。

以下のような 「子育ての常識」 は、みな科学的に誤りです(理由は本文を!)
● お乳はあかちゃんが欲しがるときに欲しいだけ与えましょう→×

● だっこも、おんぶも、添い寝も、子供が望むだけしましょう→×

● 育児には親ができるだけ手をかけたほうがよいのです→×

● 泣いたらすぐに対応しないと子供は情緒不安定になります→×

● 十分に甘えさせてやれば、子どもはちゃんと自立します→×

教育講演・研修で受講者の共感を呼び、支持者も多い著者(医学博士)が、保護者・教育関係者の熱い要望でその内容を一冊にまとめたニュータイプの「科学的な子育て法」の解説書です。

現在、日本では、年間3万件をこえる「キレる子ども」による校内暴力が発生し、低年齢化して小学校での発生率増加がもっとも高くなっています(文科省調査)。その上14万人の不登校、62万人のニート、160万人の引きこもりがいます(!)。この膨大な数を発生させている原因に本書は科学的なスポットをあてました。これらの子どもに共通している問題点は、「子どもの耐性低下」にリンクしている脳の「自己抑制力の脆弱性」です。脳の自己抑制力(自制心)を司る前頭前野の一部である「眼窩前頭皮質」の発達の臨界期は意外に早く、3歳までにほぼ完了します。したがってそのことを考慮した子育てが重要ということになります。本書では生直後から思春期(反抗期)の終わる18歳ころまでの子育てについて、時系列にそって解説していきます。

ひとたび身勝手、すぐキレる、共感性・思いやりがない、暴力的などの特徴があらわになると、対応が極めて困難です。たとえばあの「すぐキレる」子の代表ヘレン・ケラーの教育=矯正に何度も挫折しながらすさまじい努力を続けてついに成功した「奇跡の人」のようなアニー・サリバン先生を、現在の学校や家庭に求めることは実質、不可能です。
 アメリカで開発されている教育プログラム「セカンド・ステップ」にせよ、改善率の歩どまりは50%程度にすぎません。いずれにせよ、「キレる子」や引きこもる子になってからの対応は大変な労力と困難と犠牲を伴う、家族にとっても負担が大きな仕事となります。

そしてまた、「だれでもよかった」殺人などの異様な青少年犯罪、企業に就職してからも身勝手な言動でトラブルを起こしつづける新人世代の問題、子どもたちの「学力」国際ランキングの予期せぬ著しい低下、学級崩壊・小1プロブレム――などなど、これらの根本原因には、やはり子どもたちの「自己抑制力の脆弱性」が存在しているといわざるをえないでしょう。
 子どもの「我慢」や「忍耐」や「やる気」を育むためにも、十分な愛情とともに、間違いのない「科学的な子育て」の英知が必要です。そのトレーニング法や対応策をわかりやすく本書ではまとめました。

すべての人の目からウロコの話題作、子育て本のロングセラー、ただいま5刷りへ!

アマゾン カスタマーレビューより
出来ることなら子育てをやり直したい!By 不登校児を持つ母親  (横浜市) 

長男は中1の一学期より一年以上不登校を続けています。この本を読みながら痛切に感じたことは「出来ることなら子育てをやり直したい」という思いでした。この本が批判している通りの子ども中心に育て、この本が指摘している通りになってしまったという感じです。冷静に見れば、わが子の性格的欠点も、この本がいっていることとそっくり。恐ろしいほど説得力があります。
身勝手なことや、すぐにキレることや、根気のなさを、それも子どもの個性だからとカウンセラーに説得され、しぶしぶ受け入れていた母親の切ない気持ちが本当にバカみたい。そのことで主人と何度口論になったことか・・・一人眠れないで涙にぬれて夜を明かしたことも。

もっと早く夫婦がこの本の子育ての基本原則を知っていたら、と悔やまれてなりません。ストップ・ザ・ハッピー子育て(!)、今では痛切にそう感じています。こんな家庭悲劇はもうたくさんです。日本人全員に読んで欲しいです。