「日本人らしさ」は食育から
@nipponnsaisei 

日本人は、勤勉で、礼儀正しく、気遣いのできる民族として、世界に名を馳せています。
しかし、その日本人が最近おかしい、と国内外から指摘されるようになりました。
日本は小さな島国で、地下資源もほとんどありません。にもかかわらず、ここまで発展してこられたのは、日本人の民族性によるものが大きいからだと思います。
その「日本人」を支えてきたのは、世界最高水準の一般庶民への学校教育です。しかし、教育の原点は家庭にあります。その中でも毎日繰り返される「食事」は、昔からその家庭で育つ子供を磨き、礼儀作法や規範を身につけさせる場になっていました。

食育というとすぐに献立の方に目が行きがちです。
朝食を抜いたり、ばっか食いや奇食など、好きなものだけしか食べなかったり、お菓子をおかずにさせたりする家庭も出てきました。夜のファミレスに行くと、片ひざを立てたまま食べていたり、家族みんなできても子供は携帯ゲームをしていたりする姿によく出くわします。食事は家族の団欒、教育の場でもある事を忘れた親が多いことに驚きます。
献立も大切ですが、食べる前にもっと大切なものがあることを気づいて欲しいと思います。

どんなものを食べたらいいか、の前に食事のマナー・所作を身につけましょう。マナーを身につけることで、それは自然と見えてくるものです。
私達日本人は伝統的に「形から入りて 心に至る」の精神が根付いております。今一度、生活習慣を見つめ直すことで、献立食育ではない「食育」が実現できると考えています。

それでは、食事のマナーをいくつか挙げてみようと思います。私も耳が痛いものがあるのですが、あえて挙げてみます。
・姿勢を正しく‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥立腰の姿勢が最高です
・食事に集中する‥‥‥‥‥‥‥‥‥テレビや新聞を見ながら食べないと親子の会話がうまれます
・家族そろって食事する ‥‥‥‥‥‥家族の団欒を大切に
・いただきます ごちそうさま の挨拶を心を込めて言う‥‥‥動植物の命を奪うことで我々は生かされています。その尊敬の念と調理して下さった方への感謝を。
・箸置きをつかう ‥‥‥‥‥美しい所作が身につきます。
・箸を正しく持つ ‥‥日本人の器用さはここにあります。鉛筆の持ち方と同じなので、綺麗な字が書けるようになります。日本で箸はヨーロッパのナイフ・フォーク(それ以前は手)より1000年位前から使われていました。
・配膳は年長者から‥‥‥敬老の心が培われます(敬語)
・茶碗の渡し方、受け方、もち方‥‥‥‥‥‥昔は厳しく躾けられていました。
・お茶碗は左、お椀は右に置く ‥‥‥‥‥‥‥作法です。
・肘をつかない・迷い箸などをしない‥‥行儀が悪いです。
・犬食いをしない‥‥‥‥‥‥‥器の食物に口を極端に近づけて食べない。
・好き嫌いをなくす‥‥‥‥‥‥・バランスのとれた栄養を(旬のものを)

こうして列挙してみますと、再び世界で「日本人」が勤勉で礼節を重んじる国民として一目置かれる存在になるために、食育を通して家庭から「日本人」の精神(伝統・文化・歴史)を磨いていきましょう。